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国宝 絹本著色十一面観音像 奈良国立博物館所蔵
奈良国立博物館・東京文化財研究所共同研究成果報告
《国宝 絹本著色十一面観音像》
基礎データ
画像
蛍光X線分析
関連資料
凡例
全図 図I~V
部分 各画像比較
部分 拡大図版
天蓋から垂れる瓔珞
天蓋の竜胆
持物の蓮
頭上面
面部
左肩(垂髪と条帛)
左腰から脚部にかけて
右手
右腰(天衣の一部)
水瓶
右足
蓮弁にかかる裙(向かって右)
蓮弁にかかる裙(向かって左)
台座の宝珠
台座の上敷茄子
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天蓋の竜胆(図19~22)
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図19 カラー画像
Color image
図20 X線透過画像
X-ray image
図21 反射近赤外線画像
near infrared image, lit from front
図22 蛍光画像
photo-luminescence image
図版4
参照
本図は天蓋に描かれた竜胆の花を捉えている。図版19では、花弁の外形部は濃紫色に見えるが、
図版103
の画像で他の花弁部分の色を詳細に観察すると、濃紫色の上部に粒子性のある青い色が塗り重ねられていることがわかる。図版20、21は花の形状や葉の色彩表現が検証できる。図版22では竜胆の花弁が緻密に描かれている様相が理解できる。目視で確認できる花弁部分の繧繝彩色は、画像では蛍光反応による色濃度の違いとして明瞭にあらわれている。
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