東京文化財研究所 > データベース・資料 > 国宝 絹本著色十一面観音像 奈良国立博物館所蔵

奈良国立博物館・東京文化財研究所共同研究成果報告
《国宝 絹本著色十一面観音像》


基礎データ
画像
蛍光X線分析
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右手(図43~46)

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図版
図43 カラー画像
Color image
図版
図44 X線透過画像
X-ray image
図版
図45 反射近赤外線画像
near infrared image, lit from front
図版
図46 透過近赤外線画像
photo-luminescence image

図版8参照
 本図は本像の右手先(与願印)を中心に捉えている。図版46では、手の甲や指先の輪郭部分に約1mmのずれが見られる。図版43、44で、このずれの部位を対照させると、周縁部の赤色の線と位置関係が一致することがわかる。図版46の画面右上部には、立涌文が不鮮明ではあるが淡灰色の線として確認でき、これは立涌文部分で近赤外線が透過していることを示している。図版43のカラー画像からも確認されるように立涌文は金色に見えるが、この近赤外線画像を考慮すれば、金色という色みと金という材質との関係性については再考の余地がある。
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