東京文化財研究所 > データベース・資料 > 国宝 絹本著色十一面観音像 奈良国立博物館所蔵

奈良国立博物館・東京文化財研究所共同研究成果報告
《国宝 絹本著色十一面観音像》


基礎データ
画像
蛍光X線分析
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左腰から脚部にかけて(図39~42)

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図版
図39 カラー画像
Color image
図版
図40 X線透過画像
X-ray image
図版
near infrared image, lit from front
図版
図42 蛍光画像
photo-luminescence image

 本図は本像の膝上の一部を捉えている。図版39では、複数の截金文様が確認できるが、図版40の画像ではその形状をほとんど確認することはできない。図版41では文様が一様に白っぽく見えるが、図版42の画像では、截金文様が濃灰色と淡灰色との両方で記録されている。本来、金属は蛍光反応を示さないが、淡灰色として記録された文様部分は明らかに何らかの蛍光反応を捉えていると考えられる。截金文様の形状が明確に捉えられていることから、文様の上部に存在する有機物の反応である可能性が高い。
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